| 11/03/13 (日) 00:50:42 |
☆ 生きてます ☆
ゆらーりゆらーり揺れ出したけど、最初は自分の勘違いかと思った。でも周りの人が「揺れてる?」と言い出したので地震だとわかっ
た。なかなか収まらないなぁ、長いなぁと思っていたらどんどん揺れが激しくなってきた。
「やばい、やばい!」
誰からともなく声が上がった。このビルがこれだけ揺れてるって事は…
おいらの今の仕事場は中央区にあるデータセンター用に立てられたビルで、免震構造もしっかりしている。なのにこれだけ揺れるのは
尋常じゃない。窓から外を見たら、歩行者もみんなストップモーションのようにその場で立ち尽くしていた。向こうのビルも揺れてい
る…
それでもその時は、事の重大さに気づいていなかった。ネットで宮城で震度7という速報を見たときも。
だが何度もやってくる余震に、だんだん気分が悪くなってきた。
やがて誰かがテレビを付けてニュースを見始めた。そこには津波に押し流されている車や家々が映し出されていた。
都内の電車は全て運休。みんな帰るに帰れず、途方に暮れていた。
おいらは仕事場からマンスリーアパートまで8キロだったので、歩いて帰宅することにした。
ちょっと道を間違えて遠回りしながらも、時々携帯で位置を確認しつつ部屋を目指した。
都内は歩道に人があふれていて、さながら民族大移動状態。日本橋だの皇居周辺だのは、まるでF1の時の鈴鹿のように大混雑。
会社で支給されたのだろうヘルメットを持っている人、非常持ち出し袋を背負っている人…
何度も足を踏んだり踏まれたりしながら、かき分けるように歩いた。
外壁が崩れ落ちているビルもいくつかあった。自転車屋さんにも客が詰めかけていた。コンビニや牛丼屋、ファーストフードにも行列。
道路も大渋滞で全然動いていない。バス停にも行列。
靖国神社の横を通って九段の長い上り坂を歩き、ようやく新宿区にある部屋の近所まで帰ってきたのは9時頃。とりあえず晩ご飯をと
思ってコンビニに入ったら、パンとご飯類は見事に空っぽだった。
仕方なくオリジン弁当に入ったら、総菜の棚が空っぽ。生姜焼き弁当と豚トロ丼以外は売り切れだった。
へとへとになりつつ無事に部屋にたどり着き、生姜焼き弁当を食べながらテレビを観た。
被災地も酷い状況だったが、都内の帰宅難民の様子の方がリアルに感じられた。自分はラッキーだったんだなと思った。
こうして部屋でご飯を食べていられるんだから。
一夜明けた今日、昨日の疲れで昼過ぎまで寝ていたが、午後買い物に出かけた。スーパーもコンビニもパンやカップ麺、水、乾電池、
懐中電灯などなど売り切ればかり。ラーメン屋もCoCo壱番屋も臨時休業…
もちろん被災地で食事も満足にできない人達のことを考えれば、全然マシなのだけれど、一瞬食事が確保できなくなるかと思った。
こんなことを考えたのは生まれて初めてだ。
今夜は停電もなく無事に過ごせているけれど、月曜日からはどうなるんだろう?
企業が活動を始めたら電力供給が不足する。「輪番停電」になるのではというニュースもある。
昨日からずっと被災地の悲惨な映像を見続けてきて、福島原発の状況にびくびくしながら情報収集をしていると、なんだか暗澹たる気
分になってきそうになる。でも今も救助を待っている人達、避難所で寒さと空腹に耐えている人達のことを考えると、へこんでる場合
じゃないと思う。
被災者の人達に一刻も早く救助、救援の手が差し伸べられることを祈りたいと思う。